私たちについて

スプリングウィロー ファーム

スプリングウィロー農場は、プリンスエドワード島のゆるやかな傾斜に、明るく色づいた穀物の列と鉄を豊富に含んだ赤土が織り出すフィールドパッチワークを見渡します。涼しい風が常に吹き込み、ミツバチは花畑を飛び回り、飛んでいる鳥―ムクドリの群れ、今まさにその巣から用心深く飛び出そうとするスズメ、雄雄しく空をサークル状に羽ばたく鷲―は空に溶け込んでいます。牛は牧草地を自由に動き回り、リズミカルに大地に根ざした牧草を食べます。そして、彼らの肉質のたくましい体が暖かい日光の下で光沢を浴びています。
スプリングフィールド農場は国道2号線沿いの島の中央に位置し、クイーンズ郡とプリンス郡に跨る250エーカーの有機農場です。1828年から続く農場です。もともとジョイス・ハースラムと1951年にオランダから耕作移民してきたゲリット・ローの結婚を機会に隣り通しの農場が一つとなりました。
ジョイスとゲリットはこの農場で7人の子供を育てました。今日、農場はレイモンドの母であるジョイス・ローが所有し、一番下の息子リッキーが農場を手伝います。管理はレイモンドが行ないます。
ロー家は多種多様なアブラナ科の植物やベリー類(カシス、ハスカップ、キイチゴ、イチゴ、ルバーブ)、そしてタンポポ、ローズヒップを栽培し、同様に牛、多種類の鳥やブタを飼育しています。昔ながらのリンゴや西洋ナシの木々も農場内で実を実らせます。野菜と果物は、地元のファーマーズマーケットや島のレストラン、そして農場に隣接した無人直売所で販売します。いくらかの小さい果物は、オーガニックジャムとして使用されます。タンポポの根は日本のマーケットのたんぽぽコーヒー用として栽培されています。ローズヒップは加工食品、または薬の原料として加工されます。レイモンドの父、ゲリットと双子の兄弟エバートは、有機じゃがいもの品種改良ビジネスで有名になりました。レイモンドは多種類のジャガイモの品種改良を現在も引き続き行なっています。中でも地元で販売される世界一ビタミンAを多く含んでいると言われる‘アイランド・サンシャイン’は、現在国際市場でも購入可能となりました。
環境は、ロー家にとって優先事項です。農場の奥は70エーカーの自生の厚い樹木でおおわれています。淡水の小川は、森林地の中、音をたてて流れます。家の暖をとる薪も裏の森林から収穫します。春の初めにはメープルシロップも搾取します。レイモンドは、農場に野生生物が渡れる通路を作っています。彼は父と共に池を作り、地元のリハビリテーショングループがボランティアで野生生物の生息地として、数キロメートル続く生け垣を植え、それらは土壌侵食を軽減しています。今年初めにベルギーからの農耕馬を専門とする農民がレイモンドと共に働き、農場の二酸化炭素排出量を減らす予定です。干し草を刈るとき、鳥巣の敏感な場所を残して、雛鳥が飛び立ったのを確認してから刈り取ります。公教育に関してもレイモンドは高い関心を示します。彼の祖父から教わった例を説明してくれました。

「僕はおじいちゃんと農場でよく時間を過ごしたんだ。おじいちゃんは僕達が住む生活環境のサイクルにいつも興味を持っていたね。1羽の鳥を見ると、『それは単なる鳥ではなく、ハゴロモカラスという名前がちゃんとあるんだよ!』そして雑草を引き抜くときにも、『この雑草の名前はなんだろう?』、そして『全てのものにはそれが存在する理由が必ずあるんだ。』といろいろ教えてくれたんだ。」

レイモンドは、島の環境を他の人達に伝え教育する事に責任を感じています。夏を通して、農場には有機農場で実際的な経験を積むための組織(WWOOF)に在籍するウーファーズ(WWOOFers:*willing workers on organic farms)の出入りが常にあります。また、学校や高齢者ツアーが農場を定期的に訪問します。

レイモンドは「農場を訪れる人々が土、昆虫、鳥、木、食物との関連性を理解する助けをすることによって、彼らが家に帰って今までと違った見方で物を見れるようになれば嬉しいな」と言います。

レイモンドは、農業が再び島に存在するすべての農民にとって持続可能な生活様式になるのを見たいと思っています。彼は、プリンスエドワード島がオーガニックアイランドとなる日を夢見ています。そうすることによって島民と地元の生態系の健康を保つと共に、島が高品質製品において競争力を付ける事が出来ると強く感じています。市場が確定される前に製品を作るというこの不安定な論理(プロダクト・プッシュ・アプローチ)を認め、彼は2004年に日本の農産品輸入業者の森田耕作と市場の必要性から商品を開発する‘マーケット・プル・アプローチ’で合意しました。彼らは一緒に公正な価格で島の有機製品を日本市場に紹介する為のバリュー・チェーン・イニシアティブ(付加価値動機)を高めようと試みています。
農民、中間業者と消費者の間で信用関係を確立することが長期の市場持続性に繋がるという確信に基づくこのモデルが、環境への債務、地元に貢献する気持ち、そして高品質の商品に価値を置くプリンスエドワード島の農家と日本企業のコンセプトとなっています。レイモンドは、このバリューチェーンの取り組みが将来世界の他の地域で新しい市場を育てる促進材料となる事を望みます。

レイモンドにとって農業とは人間関係そのものです。過去に耕作した、そして、将来耕作する島民との関係について。レイモンドはこう言います。
「この農場は6世代に渡って受け継がれてきた。僕はこの土地を開拓した先祖の地を直接受け継いでいるんだ。僕が農場を歩く度に、過去に同じように足跡を残した先祖の事を考える。それはすごく強い繋がりを感じることなんだ。そして将来誰がこの農場を受け継ぐのか分からないが、出来るだけ無傷でバトンタッチをする責任がある。僕のゴールは出来るだけ環境への足跡を残さずに、健康的で健全な食物を提供することなんだ。」

農業は、農場で一緒に生きる野生生物、島の川に住んでいる魚、そして土との関係をつなげます。レイモンドのゴールは、将来長くに渡って、彼の子供たち、そして、さらにその子供たちが、親愛なる家族、コミュニティ、物語、伝統、文化、そして、美しい自然環境を楽しみ続ける事に価値を重んじ、その価値が反映されるプリンスエドワード島のイメージ構築に貢献することです。

Raymond Loo
22748 Veterans Memorial Highway
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